プラモデルとオイラとミニクーパー

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見てくれ!この勇姿!!

そう!足がない奴といえばコイツ!

指もピストルのようになっていて、物も掴めない!撃つだけ!撃つだけに特化した、撃つだけのロボット(以下MS、モビルスーツ

 

ガンダムの余った部品で作ったであろう

ガンタンク]だ!!

撃つだけに特化しているから、もちろん空も飛べない!

足あり、ジャンプ出来るMSの格好の標的!

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さて、今回はオイラのガンダムの思いについて

存分に聞いてもらいたい!とか、なるはずがない。ガンダムの事について聞きたい奴は、グレイス姉さんが得意だから、そちらに行ってくれ!では、なぜ?ガンタンクなぞこしらえたのか?

 

貰ったからだ!貢いでもらったからだ!

「かぁ〜めんどくさー」と、思わず声が出たほどだ!そう、何を隠そうオイラはオタマ時代にプラモデルを完成させた事がない!!

完成させた事があるのは、つい最近だ!

この足なしを完成させるのに90分も時間をかけた!プラモデルなんざ、興味がないからプラモデルに必須のニッパーやら何にも無い。あるのは、キッチンハサミ✂️だけだ!

もちろん、紙ヤスリやらそんな物も使わない。

 

では、なぜ作る?のか、、、。

90分というストレスからの「解放」と

オイラだってヤレるんだよ!こんなおもちゃ!という『男最後のプライド」、そして、誰かに譲る、売るという行為への「遠慮」と「罪悪感」からだ。

 

作りながら『なんでオイラこんなもん必死で作ってるの?』と疑問に感じたり、いっぺんに部品を切り取って左右あべこべにくっつけたりと完成までは、山あり谷ありと長い道のりなのだ。作りながらオタマ時代のトラウマがオイラを襲う。その虎と馬が蛙を煽る中、オイラは果敢に立ち向かう勇者である!

ヒィ〜>🐸三三三三三🐎三🐅)))

 

さて、その追いかけてくる虎🐅から〜

 

それは[ドダイ]という、やはりガンダムに出てくるMSだ!

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女子が見ると「は?」と思うだろう。

そして、「何これ?どー使うの?」といいたいだろう。こー使うのだ!

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グフというMSを乗せ、颯爽と空を駆ける虎

それがドダイだ!グフの下で、縁の下の力持ちだから、土台にかけているのだろうが、

上のグフをここまで引き立たす事ができるのは、ドダイ以外見当たらない。カッコ良すぎる。女子も可愛い軽自動車なんざ乗ってないで、是非ドダイにのって颯爽と銀座やらに出かけて欲しい訳だ!

おっと、影響力がある蛙のオイラがそんな事いったら、スズキあたりが商品化してしまうかもしれない。オリンピック辺りに発売されたら、是非購入、そして風を切りながらオイラの事を「すごいな、あの蛙」と思い出すがいい。

 

さて、そんな惚れ込んだMS?プラモデルがこれだ

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あたかもグフが主役のように見えるが違うぞ!グフは背景だ!ドダイに至っては小さな箱の中で、二機も飛んでいる!主役!圧倒的主役!!多分このプラモを見た少年時代の開発者から、今のステルス戦闘機はデザインされているのだと思わざる得ない。。。

 

そんなカッコいいドダイが、まさかのプラモデル化!ありえない!作るしかない!買うしかない!オタマのオイラは嬉しげに、貯めていたお年玉でドダイを躊躇わず購入!!

 

しかし、ハードルが高過ぎた。

動体は上下張り合わすだけのようなプラモデルなのだが、何がどーなっているのか、くっ付かない。「単純なはずだが、、」と空を漂う独り言。『ダメだ!オイラにドダイは早過ぎた。このままではグフにすらなれない。タダのカエルにしかなれない!諦めちゃダメだ!逃げちゃダメだ!』そう思った瞬間オイラは残りのお年玉を握りしめ、夕方の街に走り出していた。

 

そう、その時代。どんな物同士でもカップリングしちゃう、決定的な仲人が現れて世を騒がしていた。神の使い。悪魔の魔法。

我が名は[アロンアルファ]。。

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そう。瞬間接着剤アロンアルファ。。

「瞬間接着!!」という魔のメロディー。

テレビで、何かある毎に過激なCM。

それまでは、瞬間接着という響は世に放たれてはいなかった。そう、コイツも虎🐅

 

🐅と🐅。ドダイとアロンアルファ。無敵すぎる!無敵すぎるぞ!

 

その当時、まぁ今もだがオタマのオイラには、なかなかのお値段。主役のドダイと差して変わらない価格。

幼いオタマのオイラは、

「これは『刺し違える』かもしれない。」という見たこともない世界、恐怖の向こう側にワクワクした。

 

その結果、、

見事、刺し違え、相討ち、共倒れ。。

 

上下くっつかないドダイにタップリのアロンアルファ。上下を張り合わせては、その[瞬間]がノックする前に『こうじゃない!』と引っ剥がし、そしてまたアロンアルファをたっぷり塗る。そう!惜しみなく大胆に。

そしてまたアロンアルファという虎が[瞬間]というドアをノックする前に「ち、ちがう!』とまた引っ剥がす。

怖いのだ!間違った状態で、トラの持つ[瞬間]という魔力でドダイが変にくっつくのが。

 

それを幾度となく繰り返していくうちに、アロンアルファという魔力で、ドダイの上下接着面が溶けてきた。

 

もう、修復は無理であった。

ドダイは凝り固まったアロンアルファに溶けた。

虎と虎🐅🐅力でぶつかり合った結果だけが、

畳の上に腹を見せている。

それのそばでオイラは、もう暗くなった天井を10秒も見ていただろうか、、、。

 

諦めて『捨てよう。。コイツはもうダメだ。虎でもなんでもない』とドダイを持ち上げようとすると、なんとドダイは畳にくっ付いていた。

そう、アロンアルファという虎は、容赦なく『瞬間』を蛙に見せつけたのだった。

 

 

 

さて、次はトラウマの馬の話

オタマの頃の傷も、癒た頃奴は現れた🐎三

 

オタマから、足も生えてきたちょうど人間でいうと中学生あたりであろうか。

傷は癒えてはきたものの、プラモデルをまだ1度も完成させた事がない蛙は、週に1回あるであろうクラブに、(部活ではないやつ)事もあろうに[プラモデルクラブ]という、タダの遊びクラブに加入。

 

そう、オイラも成長した。「虎だ!」のなんだの熱吹いてる歳ではない。馬のように🐎しなやかに、サラッと出し抜く大人。しかし胸の奥には、諦めない心。不安や失敗を恐れない強い心!人間の金を操作し人生を狂わす事すらできる馬。ホース!ダークホース!!二馬身!!!

地獄の淵から這い上がり、脱蛙を掲げるサラブレッド一平⭐️⭐️⭐️

 

もちろんプラモデルクラブは女禁!というか、

女の子はそんなの入らない。

まぁ、丁度いい。オイラの心はバイアグラでそそり立つ如意棒のように『やってやろーぜ!なってやるよ!最強のサラブに』と意気込んでいた。

 

さて、まずはプラモデル選定からだ。

ガンプラなんて選ばない。

もう大人。しかも学校の授業。バカにされたら負けだ!精子卵子と結合して、子供が生まれる。そんな授業も受けた大人。酒だって一口ぐらいは経験がある。タバコは火を使い危ないから吸わない!そんな事すらわかってる大人。

 

周りは戦車を買うだの、マクロスプラモだの、幼稚な奴ばかり。プラモに現実味がない。戦争は終わったのだ。戦車なんぞ過去の不燃物。ロボットが飛行機になる?なんじゃそりゃ?wwwわらかさないでくれよ!オイラは次のプラモクラブにに向け、完全なる準備に笑いが止まらない。もう、勝っている。1番人気馬になっているのだ。

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さて、オイラは1週間先のクラブでの優勝に向け(そんなものはない。ただ作るだけのクラブ。発表もない)近くの文房具屋に、向かう。

資金調達は完璧だ!

授業という有効な言い訳と、緻密な嘘で2000円ほど入手!

 

「どでかい奴しか興味ねーんだよ!」とオイラは文房具屋のドアの鐘が弾け飛ぶ勢いで入店。

そして、オイラに見染められたプラモがコレだ

 

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「くぅ〜ライトの数がたまらん!!」

そう、ミニクーパーラリー仕様だ!🇬🇧

どでかい。。か?どーかは別にして、クラブ内でのプラモデルの緻密さ、現実味、ライトの数では圧勝だった。後は完成さすだけ!そう、ただ組み立てるだけ。

もうゴールしたもの当然。アホくさい。

 

そうこうしてるうちに、飢えた狼どもはセコセコ作り始めている。「おいおい、そんな事だから河原に捨ててあるエロ本の事でヒャーヒャー騒ぐクソガキだっつーの!大人から笑われるんだよ子供はよー!」と、心の中でそう罵ったオイラはゆっくりとしたスタート。後ろからゆっくりと相手がバテるのを待つ差し馬。

 

さて、まずはライトから、、と。

ライトは気をつけないと、透明のプラスチックを接着剤で汚すと大変だ!後で麦電球💡をライトに仕込むときに霞むからな!!と、

オイラは慎重に且つ丁寧にその日4つのライトを仕上げた。。゚(゚´ω`゚)゚。

 

次の週もライト、そしてタイヤに着手。

その週はライト全部。そしてタイヤ4本。

そして、ベランダみたいな奴を完成させ、順調な滑り出しを見せていた。

 

そして次の週。事態は急変する。

なんと、クラブの半数は雑な仕上がりでプラモを完成させ、トランプやら嗜んでいるではないか!(めっちゃ楽しそー、、、。)

そして、

「おい、トランプしよーぜ!」と人気者のオイラには声がかかるまで時間はかからなかった。

ここで断るのは簡単だが、そこは大人のオイラ。「うむ、よろしい」と受けてしまう。

しかしプラモデルが、、、

でも、しかし、だが、ギャンブラーの血が騒ぐ

「こいつらから全てを奪いたい」事実そいつらから、全てを奪うには時間はかからなかったが、プラモ未完成という汚点が、、

 

「ピーン」とかきてしまうデキル蛙は、

隣にいる冴えない友達に

「おい、これ欲しい?いいよ。欲しいなら。」と上から迫る。すると、

「え!いいの?」に対し、「おいおいおい、大事に作ってくれるのが条件だ!オイラがこのライトとタイヤにどれだけの時間を費やしたかわかる?わかんないならお断りだ!」に対し

「する!俺、ミニクーパー好きなんだよ!大事に作るよ」と。楽勝で苦痛からの解放を成し遂げる蛙🐸

 

まぁ、オイラにとって、もうどーでもいいミニクーパープラモ。そう、興味がそもそもないのだ。「プラモなんざ、自分が手に入れる事やそこに到達出来ない奴の慰め物だ!今、手に取ったミニクーパーにオメェーは一生乗れないのだよ!悟れアホ!」

大体、乗りたい車でもないし、ライトが沢山ついてる以外興味がないのだ。

そして、、

次の週からはギャンブル祭り!そうプラモデルクラブという名のカジノ🎰

 

時は経ち

そんなこんなで手足が生え、後は尻尾のみ取れれば、もう大人。監獄にブチ込まれる正式な資格を貰うまでそう時間のない中、奴は来た。

 

そう、馬🐎三🐎三

 

ある場所で冴えない友達と待ち合わせをしていた蛙が目にしたのはライトが沢山ついたミニクーパーで颯爽と乗り付けた冴えない友達。

 

「へぇー夢って叶うんだ、、。」そう、オイラはあのクラブ、、いやカジノのお陰ですっかりギャンブラーと化し貯金もせず麻雀で金を取り合う毎日。それに比べて冴えない奴はいけシャーシャー、セコセコと金を貯めクーパーを買ったのだ。

車なんざ必要ないとすら感じていた。しかしそれは、[夢は叶う]という現実と[嫉妬にも似た悔しさ]を冴えない奴が鉄の馬の後部座席に乗せてやって来たのだ。

そして、オイラは

頭の中が努力をしてない悔しさというどーにも出来ぬ思いを胸に秘め、恥ずかしい面持ちで勇気を振り絞ってこういった。

 

蛙「ねぇ、乗っていい?」に対し奴はあろうことか、「乗っていいけど降りる時は気をつけて!鍵閉めるときはロックしたままドアノブ引っ張って鍵閉める日本の車とは違うから!コイツはイギリス🇬🇧生まれだから!」などと冴えないくせにオイラに言い放った。

 

まぁ、いい。乗れれば。そして、冴えない奴の助手席でひと時の風を感じたのち、乗り始めの注意をすっかり忘れ、「ロック良し!ドアノブ引っ張りながらこーやって、、、」

 

ガゴッ=33

 

月日は経ち、オイラは

冴えない友達とは縁は切った。犬を抱っこしている写真付き年賀状も来ていたが今ではもうこない。冴えない奴は今冴えてるやつになったのかもわからない。

ただ、「ドアを壊して悪かった。」とだけいっておこう。

 

え?なんの話してたっけ?オイラ